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- 光と影を調整する すだれに学ぶ夏の衣料


ブランドマネージャー斉藤が、SAIFUKUの「デザインのたね」をお話します。
雪国新潟の自然と暮らしからニットをつくる。
暮らしの中で育まれた人の知恵を、どのようにデザインにいかすのか。
今回は古くから愛されてきた「すだれ」がもつ光・影・風のリズムの学びから誕生した「nico ストールポンチョ / 光やわらぎ風通す 雪国新潟のもみ殻和紙」と「からだをつつむ / 光やわらぎ風通す 雪国新潟の透けるカーディガン」についてお話します。
光と影を調整する
春と秋が短くなって、二季になりつつあるようです。
四季の移ろいとともに衣料を整え、衣替えすることで季節を感じてきた私たちにとって、長く暑い夏をどう心地よく過ごすかは、今、大きなテーマになっています。
もちろんエアコンをつければ冷風は流れますが、せっかくの春夏シーズンを自分らしく過ごせる涼やかなアイテムをつくりだせないかとずいぶんと悩みました。
涼しさを一番に考えれば、とにかく薄く仕上げること。通気性が良いこと。
しかし薄すぎたり、透けすぎて体の線が見えるようでは着づらいものになってしまいます。
夏らしい透け感があって風を通すけれど、日常でも使いやすい。そんな相反する課題と向き合う中で、ふと「すだれ」が思い浮かびました。

古くから愛されてきた「すだれ」。
奈良時代に日本に伝わったとされ、万葉集にも登場します。
強い日差しをやわらげながら、心地よい風を招き入れ、
ゆらめく陰影の美しさは、光と影がつくる夏ならではの涼やかな景色です。
日差しをほどよく遮りつつも透け感があり、空間にゆるやかな境界を生む。
仕切りながらも閉じきらないその絶妙なバランスが、暮らしに軽やかさをもたらします。
すだれがもつ光・影・風のリズムに学びながら、
春夏に心地よく寄り添うストールとカーディガンをつくりました。


夏を味方に
すだれは、曖昧さを良しとする日本らしい道具です。
室内装飾でありながら日差しを遮る実用性があり、空間を隔てるようで気配は感じます。
そんな身近なすだれを、夏のニットで表現するために今回は「半透明糸(はんとうめいし)」を使いました。
「nico ストールポンチョ / 光やわらぎ風通す 雪国新潟のもみ殻和紙」は、新潟産のお米のもみ殻を原料に和紙糸をつくり、すだれの横段模様を大胆に斜めに配置。「からだをつつむ / 光やわらぎ風通す 雪国新潟の透けるカーディガン」は、麻糸と半透明糸を交互に編むことで、透け感と着やすさが両立したデザインになりました。どちらも手洗いできて、夏の間くりかえし使えるように工夫しています。
「SAIFUKU -snow country knit-」では、このようにして現代の春夏に寄りそうニットを追求しています。



profile

斉藤 佳奈子
「SAIFUKU」のブランドマネージャー。子供の頃は、ニット工場の糸置き場に秘密基地を作って遊んでいました。この数年の趣味は登山。自然の中に身を置く幸せを感じています。





